7月12日11:53:26
資金会計原論Theory of Cash by Funds 25.3 あらゆる異常は監査の入口
緑 これから循環取引で破綻したプロデュース社を取上げるのね。
父 プロデュース(ジャスダック上場会社)は2008年9月6日民事再生法申請 資金バランスグラフを見て下さい。一番大きな資金は棚卸資産です。2006年6月期の当期利益 411百万円に対して棚卸資産の増加額は1,829百万円です。2007年6月期の当期利益は780百万円に対して棚卸資産の増加額は1,879百万円と、この2期は棚卸資産の増加による利益がなかったら、大赤字です。棚卸資産の異常は監査の入口です。
売上高、当期利益、流動比率(異常に良い)、自己資本比率等財務データからは、民事再生法申請は寝耳に水でしょう。
プロデュースは循環取引による粉飾をしていたと報道されています。循環取引による粉飾は粉飾に協力する外部の企業があるために、発見しにくいといわれています。資金バランスグラフの資金別P/Lを外し資金別B/Sだけ3期を見て下さい。
2006年、2007年、2008年と総資産は増え、階段状をなしています。
階段状の資金バランスグラフは循環取引を暗示しています。そして循環取引は当期利益を増やすことはできても、Cashを増やすことはできません。棚卸資産は資金を食い尽くした残滓ですから。2007年6月期780百万円の当期利益に対してCash利益(実質損益資金増減額)は-831百万円です。その落差は1,661百万円です。前期も同様で2,017百万円の増資で資金不足を切り抜け、2007年6月期は2,150百万円の短期借入金で資金不足を切り抜けましたが、次期には切り抜ける方策がたたず、民事再生法申請となりました。
資金別P/Lのグラフは循環取引の実相と不足資金の補填の姿をつぶさに示しています。2007年6月期の資金別P/Lでは固定投資が目立ちますが、それは前期増資目論見書に記載されていた増資目的を実行したもので、増資による資金獲得は結果的に苦しかったと思われます。キャッシュミラーの格付は2005年の±0でありながら資金不足を示す赤信号が点灯しています。この期に監査をしっかりとしていたら、数々の悲劇を回避できたのにと残念でなりません。
うたかたの並木の栄華毛虫降る
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