2009年3月5日09:45:12
危機脱出のために借入金を資本金に変換を
昨年定額給付金の話を聞いたとき、よい正月が迎えられるように年末に貰えるのかと思っていました。それが金持ちは辞退すべきだとかどうだとかと二転三転して3月の事業年度末に支給されれることになりました。それも地域によっては4月以降にずれ込むと聞いています。なぜこうもフットワークが悪いのだろうか。台湾では定額給付金を旧正月前に支給して効果を挙げているというのに。
中小企業は貸し渋りもあり、資金繰りに困っています。経営者は金策に走り回っていますが、それは前向きな投資のためではありません。借入金返済資金のための金策です。これでは雇用維持のことなど考えられません。いつも言うことですが、中小企業経営者の頭の中は返済額プラス支払利息の金策です。借入金の返済は借入金の減少で費用ではないなどということは考えていません。
この窮地を脱出する(負のスパイラルから脱出する)するには借入金を資本金に替えて、即ちDES(デッド・エクイティ・スワップ)によって、さらに換言すれば、銀行は貸付金を融資会社の株式に替えることです。そのことにより融資先企業は返済と利払いの重圧から解放され、経営に積極的な注力ができるようになります。雇用対策にもなります。
これは良いことだとしても金融機関は躊躇します。そこで貸付金から転換した融資先株式を国が買い取るのです。金融機関の資金不足は解消し融資先は借入金返済と利払いから開放されます。
国が買取った融資先株式は景気回復後徐々に自社株として買い戻せば良いでしょう。買い戻された株式の時価が上がっていれば、国は利益を享受できます。買い戻した企業も株主価値を高めることができます。国は単に金融機関の持株を買取る前にDESというワン・ステップを入れることによって、計り知れないメリットが生まれます。それは融資先企業の資金バランスが改善されるからです。資本勘定が欠落したままでは回復する前に破綻してしまいます。世界に誇る技術を持つ中小企業を潰してはなりません。
手許に2007年2月期のダイエーの財務諸表があるので、ダイエーは中小企業ではありませんが、ダイエーでDESの効果を検証してみましょう。
ダイエーの財務レバレッジは3.6です。有利子負債は6,424億円です、内1年以内に返済すべき長期借入金3,307億円と短期借入金836億円があるので1年以内に返済すべき有利子負債は合計4,143億円ということになります。支払利息が121億円あるのでDESにより1年間に計4,264億円の負担から開放されます。有利子負債全額が株式に変換されれば次年度以降の負担もなくなります。返済原資727億円=当期利益486億円+減価償却額241億円とするとダイエーの借入金がいかに重圧であったか、そしてDESが実現したら、どんなに自由に夢を実行できるか、その結果雇用にも良い結果が生まれるでしょう。夢物語にしたくないと思っています。
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