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奥井 英作

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資金会計原論Theory of Cash by Funds 25.4  あらゆる異常は監査の入口

2010年7月13日10:58:34

資金会計原論Theory of Cash by Funds 25.4  あらゆる異常は監査の入口
緑 21世紀初頭の公認会計士の話題はエンロンの破綻に続く、ワールドコムの粉飾だったようね。
父 2002年11月27日の日経夕刊によれば「ワールドコムは90億ドルに上る利益の水増しを認め….」と報道しています。その手口は、費用として計上すべき電話回線コストを設備投資として利益を水増ししたそうです。そこでWorldComの資金スコアボードシートを開いてください。先ず目に飛び込んでくるのは固定投資の大きいことです。そして損益資金の小さいことです。この資金バランスの異常は監査の入口です。
   財務の指標をみると、自己資本比率は正常ですが、流動比率ハ200%以上を正常とする米国企業としては良くありません。売上高、当期利益は2001年には悪化しています。
    次に資金バランスグラフの上部にある表をご覧下さい。現預金欄を上から下へ見て下さい。売上仕入資金と固定投資が赤字ですが、赤字が自然な姿なので、その下の正味損益資金の赤字を検証しましょう。正味損益資金はキャッシュミラーにとって重要な指標なのです。
   結果論になりますが、正味損益資金2001年の残高-311億ドルと1999年の残高-225億ドルとの差額87億ドルがこの2年間の資金的マイナス成長額です。誌上の粉飾額90億ドルは2000年の52億ドルと2001年の38億ドルに分解され、架空利益計上額90億ドルと資金悪化額87億ドルが近似であることが解ります。正味損益資金は,異常な勘定の粉飾でないかぎり、粉飾をしてもしなくても変わりません。粉飾額は正味損益資金から上の資金間のプラス・マイナスだからです。正味損益資金がゼロならば、自己資本と他人資本は均衡状態です。プラスなら借入は不要です。マイナスならば借入が必要です。WorldCom は借入金で資金不足の穴埋めをしました。
   格付をみるとプラス・マイナスの分岐点にあります。資金状態は黄色の注意信号が点灯しています。修正損益資金が赤字で、Cashが月商の半分以下のために注意信号が点灯しました。必要なCashを残すために超短期資金のやり繰りをしている姿が目に浮かびます。2000年には粉飾を示す横八の字型が出ています。もっと早く公認会計士が固定投資と損益資金のアンバランスにメスをいれていればと残念でなりません。
                                         滴ってまた盛り上がり世を写す