閑話休題―続3
資本主義の良さは人にやる気を起こさせる。この良いシステムは維持しなければならない。
そしてこのシステム維持のためには、このシステムの特徴を把握する必要がある。即ち(1)Cashがなければ一日も生きていけない。米があってもCashがなければ、米を得られない。(2)Cashを産むためには個人を含め社会全体が利益を産んでいくことである。(3)発展した現代資本主義社会では、現在の利益ばかりではなく、将来も利益が得られる見通しを確保することである。そうでなければ未来収益を当てにした住宅ローンを始め、企業の借入金も成り立たない。
この資本主義社会を理解した上で、未曾有の経済危機を乗り切ることを考えなければならない。
閑話休題―続4
この未曾有の危機を乗り切るには大量に発生する失業者を受け入れ、希望を持って働ける資本主義を更に発展させるために、国民全体がダンパー(衝撃緩衝装置)になる以外に妙案はないと思われる。国民全体がアメリカからやってきた津波の被害者になることだ。この天災で国民全体が一旦、貧乏になることだ。政治に期待できない今日、イニシャティブをとれるには、世界に冠たる経団連だと思う。経団連は良い日本資本主義の姿を世界に示す先駆けとなって欲しい。経団連には中規模な国家の実力を持つ企業も何社かある。経団連が緊急避難的失業者救済プロジェクト、例えば山林を整備し、きれいな川をつくり、農地を潤し、河口から海へかけての環境を良くし、海産物を豊かにするような、美しい国作り的プロジェクトを立ち上げ、失業者を吸収して欲しい。その原資は職のある国民の給料の一部を当てる。国は給料が減って負担できなくなった住宅ローンを金融機関に対して保証する。国民全体で危機を乗り切った後の日本が楽しみだ。私は第1次石油ショックのときだったと思うのだが、地方の工場に監査に行ったとき、仕事がないので皆で周辺の草取りをしています、という話を聞いた。今回の経済危機はそんな長閑なものではない。
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7借入金は収益、返済は費用?
12月3日14:14:40
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7借入金は収益、返済は費用?
緑 閑話休題で故佐藤幸利先生のお言葉がでてきたけど、理論としてどう展開していくのか楽しみなんだけど、パパ。
父 頭の片隅に置いたまゝ、10年以上も醸成にかかったということは、佐藤先生が天の啓示として感得されたものがいかに深遠なものであったかということだと思う。私が会計士補時代に公認会計士の大先輩故橋本祐次先生から学んだことなどがからみあってくるので、人生の縁の不思議を感じる。
朝寒の痩身纏ひても痩身
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.1借入金は収益、返済は費用?
12月4日11:44:32
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.1借入金は収益、返済は費用?
緑 朝の連ドラ「だんだん」の歌ように、見えない糸で繋がっているのね。
父 そうだ、人は直接であれ、間接であれ、多くの人によって支えられ生かされているんだ。橋本先生から学んだことは、すべての取引の墓場はCashであるということだ。例えば定款に当社は百年後の創立記念日に解散する、と記載されていれば、百年後の貸借対照表勘定は一つの勘定「現金」に収斂される。百年間各期に意見としての利益が計上されたが、それらの合計は「百年目の現金-創業時の現金」となる筈だ。減価償却方法を定率法でやった場合と、定額法でやった場合を比較すれば、途中の利益は違うだろうが 100年間の利益合計=100年間に増えた現金 となると思う。配当金支払等調整すべき項目はあるが、ここでは哲学的考えを述べたとしておこう。
障子洗ふ向こうに遊ぶ子は我か
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.2借入金は収益、返済は費用?
12月6日10:32:05
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.2借入金は収益、返済は費用?
緑 すべての取引の墓場がCashなら、各期の意見としての成果はそれとして、Cashとしての基準を持っていれば、正しい判断ができるのね。
父 緑、凄いことを言うね。その通りだ。その判断の正鵠を保障するためには継続事業が
前提となる。故佐藤幸利先生は資金会計を世に問い始めてすぐに、このことを言われた。期末の貸借対照表は資産負債をコツコツと積み上げても作ることできる。静態論的考え方だ。それに対して企業は切れ目なく連綿として続いている。それを記帳し続け、ある時点で纏めると損益計算書ができ、期間で区切りをつけた債権債務が貸借対照表になる。一定時点で定期的に財務に区切りをつける要求が高まり、事業年度なるものが登場するようになった。
自己主張なき山茶花や君を愛す
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.3借入金は収益、返済は費用?
12月7日10:09:16
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.3借入金は収益、返済は費用?
緑 故・橋本祐次先生の食パン理論の登場となるのかしら?
父 そうだ。ここに長い食パンがある、と想像してご覧。1斤のところにナイフを入れて切離すと1斤分の食パンができる。今まで連続していた長い食パンは連綿と続く企業の損益計算書です。1斤の切離されたところまでが、1期の損益計算書になり、断面が次期に繰越される貸借対照表となる。1期の成果は合理的な(力の強いステイクホールダー達が各自に有利になるように議論して出来上がった妥協の会計慣行に、さらに法律家や会計学者等の公平な立場のスクリーニングを経た)会計原則によって決まる。継続企業の会計に会計期間毎にカットオフして、期間成果を出すことを要求されて、会計は混沌としてきた。
緑 ベニスの商人のように、One voyage, one enterprise (一航海、一企業)なら、航海を終わって全部を現金化して、儲けを出資比率で分け合えば簡単に一件落着になるのにね。
花八手誘ふは蝶かはた蜂か
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.4借入金は収益、返済は費用?
12月10日09:22:57
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.4借入金は収益、返済は費用?
父 企業が永遠の生命を持つようになって、1年毎に期間計算をするようになり、期間成果をめぐって、利害関係者の間で綱引きをするようになった。時には右に傾き、時には左に傾いた。サブプライムローン・ショック以降時価会計の一部見直し問題が起こっていることは、そのことを象徴している。
そこで登場してきたのがキャッシュフロー計算書だ。嘘をつかないCash により、その期のCashの流れを営業活動、投資活動、財務活動より見詰めるものである。日本でキャッシュフロー計算書が話題になりだす10年位前の1989年に久留米の税理士佐藤幸利先生は「実践資金管理会計」を自費出版され、それまで胸に秘めておられた資金会計理論を世に問われた。
老いの時一瞬にしてはや十二月
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.5借入金は収益、返済は費用?
12月12日14:50:32
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.5借入金は収益、返済は費用?
緑 キャッシュフロー計算書は1期のキャッシュフロだけど、資金会計のキャッシュフローは創業から現在までのキャッシュフローなんでしょう? パパ。
父 そうだ。どうしてそうなるのか考えてみよう。添付ファイルを開いてごらん。
荏原スコアボード.xls(ファイルサイズ:47KB)
荏原の2008年3月に終わる3期の資金スコアボードが入っているね。2006年3月で今まで続いてきた食パン(P/L)にナイフをいれた断面が2007年3月期へ繰越された資産、負債、資本の表(B/S)だ。同じようにして2007年3月期のP/L,B/Sができ、2008年3月期のP/L, B/Sができる。ここでいうP/Lは資金別損益計算書であり、B/Sはニュー資金別貸借対照表です。この1連の表のBottom Line を見てごらん。現金預金残高(6/03期末)――現金預金増減額(7/03期中)――現金預金残高(7/03期末)――現金預金増減額(8/03期中)――現金預金残高(8/03期末)と現金預金勘定の変化を示している。この1連の嘘をつかないCashに支持された上部の各資金の資金バランスから財務を目で見えるようにしたのが開発半ばで病に倒れられた佐藤先生と故佐藤先生のご遺志を継いだ我々によって今日に至っている資金会計である。
奇遇かな冬ぬくき高層ビルに倚り
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.5借入金は収益、返済は費用?
12月15日09:34:15
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.5借入金は収益、返済は費用?
緑 いよいよ創業から現在までのキャッシュフローに入るのね。
父 お待ち遠様。資金スコアボードには3期のニュー資金別貸借対照表がはいっているね。その一つ一つが創業からその期末までのニュー資金別貸借対照表なのだ。各期を繋ぐ資金別損益計算書はその期のキャッシュフロー計算書ということになる。損益資金の繰越損益等の主なものは文字通り繰越損益で創業以来の儲けの塊である。だから損益資金から出発し現金預金に終わるニュー資金別貸借対照表は創業以来のキャッシュフロー計算書ということができるのだ。
リード持つ手の冷たさや曳かれゆく
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.6借入金は収益、返済は費用?
12月24日11:19:39
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.6借入金は収益、返済は費用?
緑 緊急の仕事のためにしばらく休んでしまったわね。
父 毎日ブログを開けて下さる方々に申し訳ないと思っています。これから資金バランスグラフの活用について述べようと思っていましたが、資金別損益計算書について先に語ることにしよう。12月12日に添付した荏原スコアボードのファイルを開けて欲しい。2期のニュー資金別貸借対照表に挟まれた位置に資金別損益計算書はある。本来なれば資金別の継続している流れをcut offして決算期ごとに区切った姿が1期の資金別損益計算書なのだ。
緑 本流は資金別損益計算書で資金別貸借対照表は期間計算のためにcut offされた資金別の次期繰越額なのね。
父 その通り。すべての勘定の墓場は現金なので、その企業が解散するとすれば、損益資金=現金 となってその企業の生涯は終わる。
帰りきし我を苛む鉄筋の冷え
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.7借入金は収益、返済は費用?
12月25日15:21:32
資金会計原論Theory of Cash by Funds— 7.7借入金は収益、返済は費用?
緑 故・佐藤幸利先生は 損益資金=現金 となるのが理想の姿と言われたわね。
父 そうだ。しかし決算期末にこの姿をみることはほとんどない。かろうじてこれに近い姿をみせるのが、任天堂だ。
緑 そろそろ「借入金は収益、返済は費用?」の問題に入っていきそうな感じだけど?
父 緑の予感にしたがって話を進めよう。
冷え性とのたまふ君に触れてみる
閑話休題
マルチビジネス、これはマーケッティングの教科書に載る立派な販売技法です。アムウエイをはじめいくつかのマルチビジネスが日本に上陸してきている。私も人に薦められ、あるマルチビジネスの会員になった。子や孫ができて、私の系列の売上が伸びると私のところに口銭が入ってくる仕組みになっている。素晴らしい仕組みだけれど、私が相手の立場になって心から商品を薦めても、相手からは口銭ほしさの愚劣なやつだとみられ、友人を失ったことがあるので、今は止めている。
しかしこの素晴らしいマーケッティング技法を活かせないものかと思う。
閑話休題―1
後期高齢者が増え、その医療費などが問題となっている。私は政府が先導してこのマーケッティング技法を利用して、特定の商品、例えばタバコなど、をこのシステムで販売し、後期高齢者達のなるべく公平な所得になるように仕組んだらどうだろうか。