資金会計原論Theory of Cash by Funds 34 富士バイオメディックス
緑 2012年3月10日の日経夕刊15面に“富士バイオメディックス粉飾 元社長に懲役2年”という記事がでていました。この事件を見直して下さい、パパ。
父 了解。富士バイオメディックスは名古屋証券取引所セントレックス市場に上場していた医薬品開発支援会社です。2008年10月民事再生法の適用を申請して倒産しました。
FujiBaio ScoreBoard.xls(ファイルサイズ:84KB)
添付ファイルの「資金スコアボード」シートを開けて下さい。2期のB/Sに挟まれたP/Lがあります。B/S3期とP/L2期の五つの資金バランスグラフがあります。先ず3期のB/Sを左から順に見て下さい。階段状に総資産が増えていますね。急成長した会社にこの型が現れます。2008年の民事再生法適用申請までの4期の売上高は105,120,182,295億円と輝かしい成長を示しています。富士バイオは本当に急成長したのでしょうか? 急成長した良い会社の実質損益資金は黒字で、しかも段々と増えています。富士バイオの実質損益資金は-7、-8, 0,-41億円とさっぱり成長していません。資金の成長を示す「正味損益資金-資本金等」は-38,-86,-169,-251億円と成長とは真逆の悪化を示しています。「正味損益資金-資本金等」は粉飾をしても、しなくても、変わらないその企業の実相を示すものですから、いかに富士バイオが毎期粉飾を繰り返していたかが解かります。B/Sの輝かしい階段状の姿は空虚な粉飾によるものということができます。B/Sの階段状に増えた総資産の元凶は固定投資という不良資産です。固定投資は⊿実質損益資金(Cash利益)を産み企業を維持していくための種銭です。優良企業の固定投資Cash利益率(⊿実質損益資金/固定投資)はかなり良い値を示していますが、富士バイオの分子は赤字なので、問題外です。富士バイオは当期利益を創出するために、棚卸資産が急増しています。棚卸資産増加による利益がなければ当期利益は赤字です。
2005/5期~2008/5期の格付は-2R,-1R,-8R,-5Rで、倒産シグナルは-2,-3,-12R、-13Rです。粉飾のため格付はやや良くでています。粉飾チェックは全期を通して横八の字粉飾型です。Cashmirrorは2005/5期より警報を発していますが、2007/5期には決定的な倒産必至の信号を出しています。
我が顔と背景の空春水に