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奥井 英作

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閑話休題 電気料金の値上げ

2012年1月23日15:14:10

閑話休題 電気料金の値上げ
東京電力の電気料金の値上げが囁かれています。官などが民から資材、サービス等を調達する場合にCPFF(Cost Plus Fixed Fee)契約方式による発注がなされてきました。それは官が民業を圧迫しないためです。

コストに一定の利益を上乗せした価額で発注すれば民を圧迫しないという考えです。防衛装備品がこの方式で発注されると官は民に適正なコストが積み上げられているかを監視するために、駐在官を企業に派遣します。


今回の東京電力による値上げは、民の駐在員がいないので、コストを監視するシステムの構築が必要ではないかと思います。値上げの根拠は原油の値上がり、福島原発の事故による損失等が考えられます。


資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.1  循環取引

2012年1月19日10:22:24

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.1  循環取引
緑 話の途中になっているオリンパスの話を続けて下さい。パパ。
父 了解、下表は2005/3期~2009/3期の変化を示すハイライトです。
オリンパス(単独)2005/3期~2009/3期の変化ハイライト

単位:億円

固定投資

正味損益資金

長短借入金

超短期資金

現金預金

2005/3期

2,660

-910

1,363

190

642

2009/3期

6,615

-4,713

4,587

304

178

変化額

3,955

-3,803

3,224

114

-464

2005/3期~2009/3期の資金別貸借対照表グラフは階段状で循環取引の存在を示唆しています。1900年代の終りに発生した一千数百億円の財テク損失を飛ばしたその整理を始めたのが上表の期間でしょう。未だ財テク損失整理の道半ばと推定します。
  長短借入金、超短期資金、現金預金を総動員して飛ばした損失は不良資産(固定投資)となってだんだんと整理が進んでいます。

  2006/3期と2007/3期には「Cash>損益資金」の危機信号が出ています。オリンパスは内視鏡カメラやデジカメの競争力のある商品を持っているので、自力で或いはナイトが現れて立ち直ることができるでしょうが危機であることは間違いありません。損益資金が下降線をたどり粉飾をしてもしなくても変わらない正味損益資金も下降線をたどっているからです。
              妻留守の湯冷め心地の主の座


資金会計原論Theory of Cash by Funds 32  循環取引

2012年1月16日10:51:30

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32  循環取引
緑 循環取引は相手のある粉飾で発見しにくいと言われていますが、Cashmirror視点
でみるとどうなるのですか?パパ。 添付プロデュース スコア.xls(ファイルサイズ:77KB)ファイルをお開け下さい。
父 1月14日のブログで 「Cash>損益資金」 の例としてプロデュースを取上げましたが、それは私の記憶違いが起こした誤りであったので、プロデュースはないこととしてお読み下さい。慎んで準備不足をお詫びします。Cashmirrorはいままでも話題企業の分析を通して循環取引で問題を起こした企業のことも取上げてきました。今話題になっているオリンパスの問題も循環取引の一環として取上げることができるのではないかと思っています。オリンパスは一千数百億円の財テク損失を飛ばしにより糊塗しようとしました。それから飛ばされた損失を消す度にいろんなキャッチボールが行われました。これらの取引は見方を変えれば循環取引といえるでしょう。オリンパスはさて置き、3期の資金別貸借対照表だけを眺めて下さい。2005/6期から2007/6期にかけてグラフは階段状に大きくなっています。これが循環取引による粉飾の型です。ここで問題となるのは、SMSのように急成長した会社に同じ型が現れることです。プロデュースの場合は粉飾により売上高、当期利益共に順調に伸びていますが、粉飾をしてもしなくても変わらない増減資の影響を排除した正味損益資金額は大変惨めな額です。それに反してSMS(添付SMSシートをご覧下さい)は損益資金の成長同様に増資の影響を排除した、正味損益資金も成長しています。このようなことがあるので、資金状態との複眼で判断してください。
              水餅を彩る青菜老いの役

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32  Cash>損益資金 の意味するもの

2012年1月14日15:34:24

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32  Cash>損益資金 の意味するもの
緑 Cash>損益資金 でその後二三期のうちに破綻する企業が多いわね。資金スコアボード ニウイスコー.xls(ファイルサイズ:46KB)を開いてください。
父 そうなんだよ、緑。Cash flowはCashを水の流れに例えたものです。ニュー資金別貸借対照表のCashは各資金の調達欄から運用欄に流れ、それぞれのCash欄に流れたCashの資金別残高が示されます。Cashそのものの流れは損益資金のダムから下流に流れ、その途中で様々な事業活動をして、その期のCash残となります。様々な仕事をした次期に繰越されるCash残が流れの元である損益資金より大きいことは異常で、その原因として考えられるのは、過大な買掛債務(通常、売掛債権>買掛債務です)借入金の増加(厳しい財務状態での追加借入)、固定投資の取崩(しばしば借入金を簿外にするために利用される)、超短期資金でのやり繰り(綱渡りの資金繰り)で、どれも異常性を秘めています。監査人の注目すべき対象です。Cash>損益資金 は倒産予知の信号として精度の高いものです。ニウイスコー、プロデュース等がその例です。しかし以前述べたことがあるSMS のようなCash リッチな優良企業もありますので、資金状態をよく見詰めて判断して下さい。粉飾予知シグナルの横八の字型が超優良企業に現れるのと同様です。常に資金状態との複眼指向が求められます。
              水餅やいただきまーすおばー様 

閑話休題―夢のある税制を

2011年12月18日11:16:26

閑話休題―夢のある税制を
1214日の弁護士鳥飼重和先生のメルマガからの抜粋です。
“デンマークでは10月から「脂肪税」を導入したそうです。
       中略
ハンガリーも塩分や糖分の高い食品に課税を開始しています。 
        中略
イギリスでも、この種の課税の導入を検討しているようです。
       中略
世界的に生活習慣病を防止する課税がトレンドとなりそうです。“
       引用終り
これを読みメタボの人がスリムになり筋肉質の国の姿を画くことができ、楽しくなりました。物価上昇をもたらす(或いは消費税分を損として、値上げをせず、所得税や法人税の税収を減らす)消費税率引き上げと違い、建設的なイメージが画け、そしてユーモアも感じられる税制を我国も導入すべきだと思いました。
              水餅や先人の知恵いただきます

資金会計原論Theory of Cash by Funds 33  井上工業

2011年12月9日16:35:41

資金会計原論Theory of Cash by Funds 33  井上工業
緑 東証2部上場の井上工業が破綻したわね。井上工業は故田中角栄総理が若い頃、住み込みで働いていた会社と聞いています。高崎観音を作った会社で話題となりました。井上工業 データハイライト.xls(ファイルサイズ:50.5KB)
父 EDINETでは2006年3月期以前の有証データが得られないので、推測を含めた分析になるのは仕方ありません。
  2006/3期の監査法人は中央青山で、2007/3期はみすず監査法人に替わっています、そして更に2008/3期は優成監査法人に替わっています。毎期担当監査法人が替わるようでは、取引銀行も付き合いきれません。添付データ・ハイライトの借入金合計をごらん下さい。銀行は貸しはがしに出たようです。その間の資金繰りは豊富なCashを食い潰すことによって賄われました。それに追い討ちをかけたのが資本の欠け込みです。添付資金スコアボ-ドの2006/3期の資金バランスグラフをご覧ください。損益資金が運用側にあり、売上仕入資金と棚卸資産の3者合計が資本金を食い潰しているのが解かります。棚卸資産の下線を調達側に延長するとその線から上の資本金が欠け込んでいるのが解かります。2007/3期と2008/3期には損益資金は調達側にありますが、棚卸資産の下線の延長線上の損益資金(内部留保)と資本金が欠け込んでいます。その上Cashの凋落も著しいことが解かります。資金調達が八方塞りの状態で考えた資金調達手段は増資をすることでした。第三者割り当てに選ばれたのが金融ブローカーでした。金融ブローカーは18億円の増資引き受けに対して井上工業に15億円の振込を要求し18億円を井上工業に振込みました。正味3億円が実質増資額でした。2008/10/16に破産手続開始が決定されたので、2008/3以降の勘定の動きは掴めません。
  破綻が近い会社に現れる型に 「Cash>損益資金」 があります。井上工業は3期前からこの型がでています。2008/3期は「Cash<損益資金」ですが、それは当期利益814百万円が計上されたからです。しかしその利益の中身は854百万円が棚卸資産増加によるもので、資金的には全く貢献しない利益です。本当の業績は-40百万円の赤字です。損益資金から在庫利益を差引くと2008/3期も「Cash>損益資金」型です。この型を示した後に破綻した企業又は破綻してもおかしくない企業を例示すると大王製紙、オリンパス、富士バイオテック、アソシエントテクノロジー、サンビシ、カネボウ、等々です。この型が現れた期か次の期に大きな動きがあります。
  井上工業の資金スコアボードとデータ・ハイライトをご覧下さい。2006/3期に-4,465百万の大赤字を出しましたが、その主な原因は3,903百万円の減損損失でした。
これは推測ですが、2001/3期より時価会計を導入すべきなのに2006/3期にやっと実施できたのでしょう。
  2007/3に終わる資金別損益計算書グラフをご覧下さい。出金側に大きな資本金、入金側にほぼ同額の損益資金が計上されています。これは資本剰余金で繰越欠損金を補填したものです。2008/3期はすでに述べたごとく、実質的には「Cash>損益資金」型で次期の半ばに井上工業は破産しました。
  「Cash>損益資金」の判断にも例外があります。例えば超CashリッチなSMSとゆう
医療機関向けの人材派遣会社は「Cash>損益資金」ですが「実質損益資金(Cash利益)>当期利益」の羨ましい会社です。
           遠火事のたまさか弾く火の粉かな

会計の視点で東北復興を考えると

2011年12月6日10:02:16

閑話休題―会計の視点を通して東北復興を考えると、
中小企業者が再建の足枷となっている旧債をなくすことです。そのためにはDDS(デッド・デッド・スワップ)が考えられます。旧債が新ファンドの債務になれば、中小企業者はそれぞれの復興計画実現のための新たな資金調達が可能になります。
DDSのための資金は民間の資金を活用します。小金持はすこしでも利回りの良い安全な投資先を血眼になって探しています。そんな民間資金でファンドを作り、その資金で旧債を金融機関に返します。市場金利+α% を政府が出資者に保証します。
政府は莫大な財政支出をしないですみます。利子からは所得税が入ります。金融機関は旧債の回収ができ、新たな貸付ができます。中小企業者は新規の借入が可能になります。
ファンドに資金を供給した小金持は安全な投資先からより高い金利を得ることができると同時に東北復興に参加できる喜びがあります。八方ウイン・ウインです。
 ここで問題となるのが小金持優遇に対する反発がありえることです。大人の視点に立ちたいものです。お金を持っている人がお金を使い、所得に応じた税金を払うことで、経済は好循環します。
  消費税増税案がおこっていますが、消費税の増税は庶民にとっては物価の上昇と同じで、この不況時に物価が上昇すれば、苦しむのは庶民です。先ず経済を活性化することです。
             火事に映ゆおもわにありし昔かな

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.5  オリンパス

2011年11月20日12:07:00

 資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.5  オリンパス

オリンパス(連結) データー・ハイライト

単位:億円

2006/3

2007/3

2008/3

2009/3

2010/3

2011/3

売上高

9,781

10,618

11,289

9,808

8,831

8.471

当期利益

285

477

579

△1,148

478

75

 

Y

Y

 

 

Y

Y

損益資金

1,544

1,905

2,622

1,429

2,060

1,862

実質損益資金

△205

81

414

△591

228

33

正味損益資金

△3,511

△3,475

△6,334

△8,201

△5,415

△5,055

固定投資

4,616

4,876

8,076

6,897

6,753

6,150

Cash

1,657

2,165

1,582

1,369

2,068

2,135

長短借入金

4,574

4,753

6,607

6,661

6,672

6,576

格付    

-2R

±0Y

-4Y

-1R

+1Y

+1Y

Y:Cash>損益資金

緑 あれから連日マスコミはオリンパスのことを報道しているわね。Olympas SB.xls(ファイルサイズ:168KB)
父 20世紀末から始まった投資損失を消す苦悩を探るべく、EDINETで資料を得ようとしましたが、2006年3月期までしか遡れませんでした。気力があればそれより以前の資料を求めて東京証券取引所等に出向くつもりです。先ずオリンパスの2006年3月期から2011年3月期までのデーターハイライトを作ってみました。
   2006年から2008年は前世紀末の1千億円超の財テク損失をタックスヘイブンにあるケイマンファンドに「飛ばし」したのを穴埋めするための3期でした。2006年3月期と2007年3月期は「Cash>損益資金」の破滅型でした。この多額のCashは短期借入金と超短期流動資金をやり繰りした原資で賄われました。そしてそのCashは次の期には固定投資に投入されました。固定投資の主な勘定は「のれん」でした。2008年3月期の格付はー4Yと危機的な値を示しています。2009年3月期は2008年9月のリーマンショックの影響もあり正味損益資金は2006年3月期の△3,511億円から△8,201億円と4,690億円のマイナス成長となり翌期から「Cash>損益資金」型がはじまりました。オリンパスの場合は資本金に大きな変化がないので、正味損益資金の比較だけで、自己資金の成長・衰退を知ることができます。
   2010年3月期から「Cash>損益資金」が復活しました。2010年3月にはジャイラス買収をめぐり、ファイナンシャル・アドバイザーに4億4千万ドルを支払いました。「Cash>損益資金」型が発生するのは、業績が下降し、近未来に多額のCash流出が予定されている非常に危険な状態で、その意味で破滅型ととらえています。
   粉飾チェックをみてみると、2006/3~2008/3期は横八の字の粉飾型です。2007/3~2009/3期は上の線が下降型で粉飾型ではありませんがジリ貧型でしかも正味損益資金(自己資金)は急降下していて、危機状態です。2009/3~2011/3期は上下の線とも上昇傾向にありますが、「Cash>損益資金」型がでているので、近未来に大きな支出が隠れているかもしれないので、気を許すことはできません。
               大根干す長き冬場はすぐそこに       


資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.4  オリンパス

2011年11月9日11:39:37

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.4  オリンパス
緑 今話題になっているオリンパスの資金状態についても説明して下さい、パパ。
父 オリンパスはM&Aに絡み斡旋業者に多額の報酬を支払ったことについて疑惑が生じ、話題となっています。私は若い頃、随分胃カメラのお世話になったので、そのメーカーであるオリンパスには親しみを感じていました。
  下記の表をご覧下さい。「Cash>損益資金」のルールに触れないのは2009/3期ですが、殆ど「Cash=損益資金」です。奇しくも大王製紙型に近付いています。

単位:億円

2009/3期

2010/3期

2011/3期

損益資金

1,429

2,060

1,862

Cash

1,369

2,068

2,135

実質損益資金

-591

228

33

2010/3期と2011/3期のグラフのCashの調達側をご覧下さい。短期借入金が丸々Cash
として残っています。その他(超短期資金)が丸々資金バランスをとるのに使われています。資金繰りがタイトのようです。おまけに長期借入金の一部もCashを残すのに使われています。添付ファイルを開けて下さい。Olympas SB.xls(ファイルサイズ:135KB)
資金別損益計算書は実数を使うとペシャンコで、その期のCashの増減額形成の過程が解からないので10倍に拡大してあります。この稿を書いている最中、11月9日の日経のトップ記事は“オリンパス損失隠し、含み損最大1000億円超”でした。
              代々の当主ダブらせ炉を開く 


資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.4  大王製紙

2011年11月4日11:10:52

資金会計原論Theory of Cash by Funds 32.4  大王製紙
緑 今話題の大王製紙について資金バランスの視点から説明して下さい、パパ。
父 添付ファイルを開けてPrintData (4).xls(ファイルサイズ:133.5KB)、特にグラフを眺めながら読んで下さい。資金別損益計算書グラフは実数のグラフがペチャンコで見づらいので、10倍に拡大してあります。大王は国庫補助金を特別利益に2011年3月期は6億円計上しています。それなのに大王は当時の井川意高社長に50億円の長期貸付金を計上しています。50億円の内35億円の返済期限は10年超です。23年3月の決算日から3月以内に更に意高氏は60億円の貸出を受けているようです。そんな会社の資金バランスを見たくて、2009年3月期から2011年3月期までのデータをCashmirrorにインプットしてみました。
  大王の資金バランスの特徴は 「Cash>損益資金」 です。破滅に向かうパターンです。
「Cash>損益資金」 でも成長型があります。医療機関向け人材派遣業SMS(9月19日の添付ファイルをご覧下さい)のように実質損益資金(Cash利益)が豊富な企業は例外です。大王のように実質損益資金(Cash利益)が赤字で「Cash>損益資金」 の型は破滅型です。
  2011年3月期の資金状態を見てみましょう。グラフをご覧下さい。売上仕入資金と棚卸の合計額が損益資金額より大きく資本金の三分の1が無くなっています。
  自己資金で固定投資まで賄った自己資金の残高は赤字(赤字は異常を示すものとはかぎりません。赤字でも赤字が減ることが大切です)-3,470億円で、借入金で埋めなければ倒産します。長期借入3,959億円をして安定資金が黒字489億円となりました。安定資金が黒字なのに623億円の短期借入をして修正安定資金は1,112億円になりました。更にその他流動資産188億円を得てCash1,300億円を残しました。その結果 Cash1,300億円>損益資金756億円となり破滅型となりました。Cashは当座の必要額を保有するもので、決算日後社長に貸出した60億円も資金計画に入っていたのでしょう。グラフから解かることは、Cashは短期借入金、その他流動資金と長期借入金の一部から成り立っています。監査人は3期も連続して破滅型となっている原因を追究すべきであったと残念でなりません。
                  ロープウエイ野山の錦より湖へ